ステップファミリーという言葉を知っていますか?
ステップファミリーとは、片方または両方に子どもがいる状態で結婚した家族のことを意味します。
聞き慣れない言葉ですが、日本のステップファミリーの現状はどのようになっているのでしょうか。
厚生労働省のデータも参考にしながらみていきたいと思います。
この記事の内容
- ステップファミリーはいつから存在するか
- ステップファミリーに対する日本の関心度
- ステップファミリー同士で関係を築くことも大切
1975年(昭和50年)にはステップファミリーは一定数いたと考えられる
ステップファミリーや連れ子再婚者は、最近になって増えてきたイメージがあります。
しかし、1975年(昭和50年)には既に一定数いたと考えられます。
理由は、1975年(昭和50年)以降、毎年10万件以上の再婚件数があるからです。
次の表をみてください。
年次 | 婚姻の総件数(件) | 再婚者の総件数(件) | 割合(%) |
1975年(昭和50年) | 941,628 | 119,246 | 12.6% |
1980年(昭和55年) | 774,702 | 117,329 | 15.1% |
1985年(昭和60年) | 735,850 | 122,463 | 16.6% |
1990年(平成2年) | 722,138 | 132,252 | 18.3% |
1995年(平成7年) | 791,888 | 145,352 | 18.3% |
2000年(平成12年) | 798,138 | 167,903 | 21.0% |
2005年(平成17年) | 714,265 | 180,767 | 25.3% |
2010年(平成22年) | 700,214 | 179,259 | 25.6% |
2011年(平成23年) | 661,895 | 171,231 | 25.8% |
2012年(平成24年) | 668,869 | 174,120 | 26.0% |
2013年(平成25年) | 660,613 | 173,569 | 26.2% |
2014年(平成26年) | 643,749 | 169,977 | 26.4% |
2015年(平成27年) | 635,156 | 170,181 | 26.7% |
※厚生労働省「平成28年度 人口動態統計特殊報告『婚姻に関する統計』の概況」をもとに作成
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/konin16/dl/01.pdf)
この表は、厚生労働省が公開している「平成28年度 人口動態統計特殊報告『婚姻に関する統計』の概況」をもとに作成した表です。
1975年(昭和50年)には、約12万の再婚件数があったことが分かります。
あくまでも再婚件数なので、約12万件のうちステップファミリーがどのくらいいるかは不明ですが、1975年(昭和50年)の時点である一定数いたことが予測できます。
また、2006年に厚生労働省が実施した調査によると、「婚姻する夫婦の約4組に1組がどちらかあるいは双方が再婚する」という結果が出ました。
つまり、全体の4分の1が再婚夫婦だということです。
さらに、次の表をみてください。
総離婚件数(件) | 子どもがいる件数(件) | 割合(%) |
251,136 | 143,834 | 57.2% |
※厚生労働省「平成21年度 人口動態統計特殊報告『離婚に関する統計』の概況」をもとに作成
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon10/03.html)
この表は、厚生労働省が公開している「平成21年度 人口動態統計特殊報告『離婚に関する統計』の概況」をもとに作成した表です。
2008年(平成20年)のデータですが、離婚する人の半数以上は子どもがいることが分かります。
そして、先ほどの婚姻する夫婦の4分の1が再婚であることを加えると、ステップファミリーが数多く存在していることも予測できます。
つまり、昔からある一定数のステップファミリーが存在していることが予測できるのです。
日本はステップファミリーの現状に興味はない
日本にも、昔からある一定数のステップファミリーが存在していたことは予測できましたが、推測にとどまってしまいました。
そして、データを集めていて気がついたことは「日本はステップファミリーの現状に興味がない」ということです。
理由は、ステップファミリーの現状について調べるために厚生労働省のデータをみても、調査がされていなかったからです。
「再婚した人のうち子連れ再婚は何%いますよ」というデータが見つけられなかったのです。
つまり、国はステップファミリーの割合は把握する必要はないと考えているのではないでしょうか。
ステップファミリー同士で関係を構築していくことが必要
ステップファミリーとして生活していくためには、ステップファミリー同士で関係を構築していくことが大切です。
ステップファミリーは、2人の間に生まれていない子どもがいるため、様々な問題が生じることがあります。
問題が起きたときは同じ境遇にいる人に相談した方が解決への糸口が見つかりやすいので、ステップファミリー同士で関係を築いておくとお互いに相談し合うことができます。
ステップファミリー同士で関係を築いていくことは、様々な問題を乗り越えていくために必要なことです。
まとめ:ステップファミリーの現状は厳しいので助け合いが大切
この記事では「ステップファミリーの現状とは?認知度も国の意識もまだまだ冷たい」というテーマでお話をしてきました。
ステップファミリーは昔からある一定数いることが予測されますが、国の関心度は低いです。
ステップファミリーは、その性質上さまざまな問題が起こりますので、相談する相手ができるようにステップファミリー同士で関係を築いていき、助け合っていきましょうね。