2012年4月25日に出版されたノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんの著書『置かれた場所で咲きなさい』には多くの名言が出てきます。
「『置かれた場所で咲きなさい』にはどんな言葉が出てくるのか知りたい」
という人のために、ちょっとだけ紹介していきます。全部紹介してしまうと渡辺和子さんに怒られてしまうのでね。
この記事のタイトルにもしましたが、「置かれた場所で咲きなさいの名言を知ると人生の景色が変わる」と感じています。
本のタイトルである「置かれた場所で咲きなさい」もそうですけど、本当に考えさせられる1冊でした。
この『置かれた場所で咲きなさい』という本の中に出てくる名言によって救われる人も多くいることでしょう。
私もすごく救われました。
それでは紹介していきますね。
ぜひ知って欲しい『置かれた場所で咲きなさい』の5つの名言
この『置かれた場所で咲きなさい』という本の中から、厳選して5つの「名言」を紹介していきたいと思います。
5つの名言とは……
- 「置かれた場所で咲きなさい」
- 「働くことはすばらしい。しかし、仕事の奴隷になってはいけない。」
- 「現実は変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる。」
- 「自分が積極的に動いて、初めて幸せを手に入れることができる。」
- 「2%は相手が間違った時の許しのために取っておきなさい」
というものです。
この5つを見ただけでも「ハッと」される部分がありませんか。
毎日、家に帰っても休みの日でも仕事のことを考えているなんて人はいませんか。
私は結構24時間365日仕事のことを考えてしまうタイプの人間なので、「仕事の奴隷になっているな」と感じることがたくさんありますね。
そういった現状を「どうにか変えたい」と思うじゃないですか。
だから「悩みに対する心の持ちようを変える」ことが大切になったり「積極的に動いて自分から幸せになる」ことが必要になったりするわけですよね。
『置かれた場所で咲きなさい』に書かれている名言は、結構「ああ、そうだよな」って当たり前に感じることが多いです。
当たり前なことって、本当に忘れやすいんですよね。
だから『置かれた場所で咲きなさい』のような、当たり前だけど忘れてしまっていることを思い出させてくれる1冊が必要なんですよね。
「当たり前を当たり前と感じてしまっている現代人」には、ぜひ読んでほしいです。
もし今、あなたが何かに悩み、苦しみ、抜け出したいと思っているなら手元に1冊置いて読んでみると、何かが変わっていきますよ。
【名言】1.置かれた場所で咲きなさい
まずは本のタイトルにもなっている「置かれた場所で咲きなさい」からみていきましょうか。
実は、「置かれた場所で咲きなさい」という言葉は渡辺和子さんの言葉ではないんですよね。
渡辺さんが岡山で大学学長に任命されたときに1人の宣教師が送った詩だそうですね。
Bloom where Gods has planted you.(神が植えたところで咲きなさい)
引用元:幻冬社『置かれた場所で咲きなさい』 渡辺和子著 より引用
というのが元になっている詩です。
人には「縁」という考え方がありますよね。
私の場合でいえば、就職活動をしていてとある会社のA事業に応募したのですが、不採用となりました。
でも、同じ会社のB事業をやってみないかと誘われて、採用していただいた経験があるんですね。
私はそのとき、「これも何かの縁だから、やってみるか」と思って、その会社に4年務めました。
今思えば「置かれた場所で咲きなさい」という言葉を実践した体験だと感じます。
「置かれた場所で頑張ってみましょう」というのは、あくまでもその環境に身を置けそうな場合の話しです。
縁を大事にして置かれた場所で頑張るということは大切ですが、命や健康を害する危険があるときは、そんなことを言っている場合ではありませんよね。
ここを勘違いしてしまうと、この言葉の意味を取り違えてしまうので注意してくださいね。
「置かれた場所で咲きなさい」という言葉は、「何があってもその置かれた環境で輝けるように頑張りなさい」ということではありません。
置かれた環境が思い描いていたものと違ったとしても、その場所で挑戦できそうなことはやってみる価値があるということで私は解釈しています。
【名言】2.働くことはすばらしい。しかし、仕事の奴隷になってはいけない。
仕事をしてお金を稼ぐ。人が生きていく上では大切なことですよね。
忘れてはいけないことは、仕事はお金を得るための1つの手段であること。
世の中の多くの人が「仕事」をすることで経済はまわっていき、私たちは生活していくことができています。
食べ物を作る人、トイレットペーパーや歯ブラシといった日用品を製造する人。
多くの人の仕事によって私たちは支えられています。
「働く」ということは本当にすばらしいことですよね。
しかし、働く人の中には「一生懸命になりすぎて自分の時間を失くしてしまう人」がいるんですよね。
仕事中はもちろん、家に帰ってからも仕事、休日も仕事、「いったい自分は何のために生きているのだろうか」と思うほどに仕事の奴隷になってしまう人がいます。
もちろん、仕事に時間を費やすことが幸せであると考える人もいます。
しかし、ほとんどの人が自分の時間もほしいと感じているのではないでしょうか。
それなのに、自分の時間を確保できずに仕事に追われている人生は、「仕事の奴隷になっている」と言わざるを得ません。
『置かれた場所で咲きなさい』の中に、興味深い1文がありました。
『大言海』によれば、「ひま」はレジャーとしての暇ではなく、「日間」、日の光の射しこむ間と記されています。私たちの心が、働くことでビッシリ詰まっている時、そこには日の光が射しこむ隙間がありません。忙しさには、字が示すように、心を亡ぼし、ゆとりを失わせる危険が伴います。
引用元:幻冬社『置かれた場所で咲きなさい』 渡辺和子著 より引用
「忙しい」という感じは、確かに「心」を「亡くす」と書きます。
時々「忙しい」ということを自慢のように話してくる人がいますが、それは既に心を亡くしてしまったSOSのサインなのかもしれませんね。
仕事に追われている人は、朝早くから仕事へ行き、夜遅くに帰ってきます。
いったい、あなたの体に陽が射し込む暇はあるのでしょうか。
人の体は太陽の光を必要としますが、残念なことに現代人は「忙しい」ので「日間」がありません。
私は、仕事に追われてしまうと下を向く時間が多くなっていることがあります。
ふと気がつくと、上を向くようにしていますが「ああ、今日はこんなにも良い天気だったのか」なんてことにやっと気がつきます。
仕事に追われて忙しい状態になると、まさに日の光が射しこむ隙間がないように思います。
少し日向ぼっこでもしようかな…なんていう心の余裕を持つように生きていきたいものですね。
【名言】3.現実は変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる。
悩みには「自分で変えられるもの」と「自分では変えられないもの」があります。
「他人と過去は変えられないけど、自分と未来は変えられる」という言葉があるのも同じ考えからでしょう。
『置かれた場所で咲きなさい』の本の中でも、渡辺和子さんが同じ表現をされていました。
人が生きていくということは、さまざまな悩みを抱えるということ。悩みのない人生などあり得ないし、思うがままにならないのは当たり前のことです。もっといえば、悩むからこそ人間でいられる。それが大前提であることを知っておいてください。ただし、悩みの中には、変えられないものと変えられるものがあります。
引用元:幻冬社『置かれた場所で咲きなさい』 渡辺和子著 より引用
この中で注目したい言葉があります。
それは「悩むからこそ人間でいられる」という言葉です。
幸か不幸か、人間には「考える力」が与えられましたね。
動物は考えないと聞いたことがありますが、真相はどうなのでしょうか。
人間は考えることができる動物なので、「悩むからこそ人間なんだ」という渡辺和子さんの主張は納得してしまいました。
しかしまあ、「悩む」ということは非常に体力も精神力も使うしんどい行為のように思います。
「悩める頭脳なんていらないのではないか」とも考えますが、悩むという能力があったからこそ人間はここまで発展してこれたのだと感じるわけです。
悩めるのは人間の特権ですので、悩むときはおおいに悩みましょう。
ただし、悩んでいても仕方のないことがあるので、そこをしっかりと見極めていくことで心が楽になりますよ。
【名言】4.自分が積極的に動いて、初めて幸せを手に入れることができる。
「幸せになりたいなあ」は誰もが1度は言ったことがある言葉ではないでしょうか。
この言葉に「幸せになるために具体的に何をしていますか」と問いかけたら、一体どれだけの人が答えることができるでしょうか。
『置かれた場所で咲きなさい』の中で、渡辺和子さんは次のように言っています。
幸せを他人まかせにしてはいけない、自分が積極的に動いて、初めて幸せを手に入れること
引用元:幻冬社『置かれた場所で咲きなさい』 渡辺和子著 より引用
「幸せを他人任せにしない」
すごく当たり前だけども、忘れがちな言葉かもしれないですね。
「幸せにしてほしい」という言葉を聞くことがありますが、「あなたの人生は誰のものなのか」ということを考えなくてはいけないですね。
水前寺清子さんが歌う365歩のマーチでも、「幸せは歩いてこない。だから歩いていくんだね」というフレーズがあります。
「人に幸せにしてもらうことができなくても、自分から幸せになることはできる」と、私は感じます。
仮に、相手がとても大切にしてくれてたくさんの幸せを与えてくれようとしていても、自分自身がそれを幸せと感じていなければ幸せとは言えませんよね。
自分自身が感じる「幸せ」を自分自身で手にするために行動することが大切といえます。
【名言】5.2%は相手が間違った時の許しのために取っておきなさい
なぜ人は、他人のミスや失敗を責め立てるのでしょうか。
まるで自分は神様か何かで、間違えることも、失敗することもないのでしょうか。
『置かれた場所で咲きなさい』の中で、渡辺和子さんは次のように言っています。
どれほど相手を信頼していても、「100%信頼しちゃだめよ、98%にしなさい。あとの2%は相手が間違った時の許しのために取っておきなさい」
人間は不完全なものです。それなのに100%信頼するから、許せなくなる。100%信頼した出会いはかえって壊れやすい
引用元:幻冬社『置かれた場所で咲きなさい』 渡辺和子著 より引用
相手を信頼するな!信じるな!ということではありません。
完璧な人間はいません。
相手も不完全な存在である以上、こちらが期待した結果が待っているとは限りません。
それなのに、相手が間違えたり失敗したときに「裏切られた」というのは違うように思います。
もし裏切られたとするならば、それは自分自身が作り出した相手の勝手な像です。
相手を神様か何かだと思ってしまっているのかもしれません。
相手のことをいつも少しは疑っていなさいねってことでもありません。
何かが起きたときに、相手を「許す余地」を持ちなさいということです。
これだけの人間が存在する中で出会った、せっかくの存在です。
壊れてしまうのは悲しいことです。
相手が本当に大切な存在なのであれば、相手を100%信頼していることよりも、98%信頼し、2%は何かあったときに相手を許す余地として取っておくことが、本当に相手を大切にすることになります。
まとめ
この記事では「置かれた場所で咲きなさいの名言を知ると人生の景色が変わる」というテーマでお話をしてきました。
今回紹介した名言は次の5つでした。
- 「置かれた場所で咲きなさい」
- 「働くことはすばらしい。しかし、仕事の奴隷になってはいけない。」
- 「現実は変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる。」
- 「自分が積極的に動いて、初めて幸せを手に入れることができる。」
- 「2%は相手が間違った時の許しのために取っておきなさい」
ストレス社会と呼ばれている現代、みなさんはどのように生き抜かれていますか?
毎日仕事に終われ、時には仕事やプライベートで他人と思うようにいかないこともあると思います。
日間にしても、相手を信頼するにしても、大切なものは「余裕」です。
忙しくても「日間」感じる余裕。
相手を信頼してお仕事やプライベートを任せたとしても、何かあったときに相手を「許す」余裕。
余裕を持った生活ができるようにしてください。
自分の人生を誰かのせいにするのではなくて、「自分の幸せは自分の責任」と考えることで、いつでも幸せはあなたの前にあることに気づけるのではないでしょうか。